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【巣立つ娘に贈るもの 2】

さて、いよいよ娘の旅立ちの日が近づいて来ました。
行き先はフランスですから、様子はわかっているし、もちろん言葉は通じるし、欲しいものはなんでもあるし、何も持たせなくてもどうにかなるんでしょう。

でも、やはり巣立つ娘が少しでも困らないように考えてあげたいと思ってしまいます。そして、確実に彼女にとって必要なものがわかるのも、一緒に住んでいる今だけという気もしています。一緒に生活しなくなったら、彼女の日常を細かく知ることはなくなって、それは少し寂しいけれども、子離れするってことだと思います。

中学から高校にかけて、彼女が頑張っていた活動の一つに学園祭のファッションショー企画運営、というのがありました。自分で作った洋服を自分で着てランウェイを歩きます。毎年テーマを決めて、参加者を募って、裁縫が苦手な子の相談に乗り、歩く順番から、音楽の選択、学校との交渉などがメインの役割でしたが、それもやはり自分で裁縫するのが好きだからこそ。
学園祭とバカロレア試験が近いので、試験勉強しつつ、夜中までミシンの音が聞こえている日もありました。

ちなみに今年のテーマは「リサイクル」でした。これまた裁縫好きの生物の先生と話し合って決めたそうです。新しいものを買わないで、あるもので、というコンセプト。彼女は学校に放置されていたビニール傘でドレスを作りました。

副校長(女性)にそのドレスが気に入られて、「卒業式に着るから貸してね。」とまじめな顔で言われたので「先生と私、サイズが違うと思うけど、どうしよう。」と真剣に悩んだりしていました。(実際はフランス人特有の冗談と分かりにくい冗談だったようです。117.png

そんな娘は、普段でも洋服のほころびや、長すぎるスカートなどをちょこちょこと直しているので、裁縫箱は絶対必要と感じていました。家では私がフランス留学した時に、よく使う裁縫道具を友達にもらったかわいい缶に入れて作った裁縫箱を彼女も使っていました。(そうか、私もすでに裁縫好き女子だったんだわ)

時間がないと思い、いざ、「裁縫箱」「裁縫セット」と検索してみると、いらないものが入っていたり、左利きの彼女には適していないものも多く、これは一つ一つ必要なものを集めて作ってあげるしかないと思いました。そして作った彼女の裁縫セット。
左利き用のはさみ、メジャー、彼女が使いそうな色合いの縫い糸のセット、見たらフッと笑顔になるようなハリネズミくんの針刺し。すべて集めてみたら、夫が以前乗った飛行機のアメニティだったケースにぴったりと収まりました。
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ハリネズミくんの針刺しを買いながら、彼女を生んだボストンでキルトの先生が、新メンバーに、キルトの友として小さなぬいぐるみをプレゼントしてくれていたことを思い出しました。キルト作業で長時間一人だと孤独なので相棒が必要。そしてその相棒は出た糸くずをつけて集めておく役割もあって、「ぬいぐるみがホワホワな髪型になるまで縫ってみましょう」とおっしゃっていました。先生の技術だけではなくて、そんなちょっとした心のゆとりが好きでした。

裁縫箱を開ける時、和んだ気持ちになってくれるといいな。

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by grandeN | 2019-07-28 10:14 | Les enfants 子供達 | Comments(0)

【末っ子の誕生日に】

早めに末っ子の誕生日を家で祝いました。
彼の誕生日は夏休み真っ只中で、小学生以降は毎年フランスの祖父母の家で過ごすかサマーキャンプに参加していたので、日本でみんなで祝うのはとても久しぶりのことです。

今、思春期の彼はとてもキュートな赤ちゃんでした。久しぶりにそんな姿を見たいね、と言ってみんなで彼が赤ちゃんの時のビデオを観ました。今大学生の長男は当時小学生、今月高校を卒業したばかりの娘は4~5歳、その姿を見るのもとても懐かしかった。イースターの朝のエッグハント、初めての雪、普段の何気無い姿。どれも爆笑してしまう可愛さでした。

私にとっても子育てが一番大変で、自分のことなんて全く構っていることのできなかった時期。食べさせて、遊ばせて、寝かせて、1日があっという間に過ぎていったなあ。

その頃はマンションに住んでいて、リビングルームは子供が遊べるように家具を端に寄せ、真ん中が大きくあけてありました。リビングのすぐ隣の部屋は子供のプレイルームにしていて、おもちゃや子供用机とイスを置いていました。昼間はその部屋のドアを開けておいてリビングと行き来しやすいように。子供のおもちゃをバスケットに入れて、昼間はリビング側に、夜は部屋に片付けていた様子。

マンションの1階角部屋で、ぐるりと囲むようにテラスがついていたので、どの部屋からもテラスに出られるとても明るい住まいでした。テラスで、三輪車、ビニールプール、サッカーなど、公園に行くのが億劫だった時も楽しかったなあ。と思うのは過ぎてしまったからでしょうか。きっと当時の私は髪の毛を振り乱して、大変大変って思っていたのでしょう。
当時の可愛い子供達の姿を見て、そして今、(違う意味で心配は増えましたが)成長した姿を再確認して、感謝の気持ちで胸いっぱいになりました。

お誕生日おめでとう。
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by grandeN | 2019-07-21 07:37 | Les enfants 子供達 | Comments(0)

【巣立つ娘に贈るもの 1】

滅多に見ないような美しい夕焼けが東京で見られたのは1週間ほど前でしょうか。
夕飯を作ろうとキッチンに立った時、モーヴとピンクの空が見えてきました。
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こんな空を見ると、手が止まり、その情景に吸い込まれてしまいそうです。見逃してはならないと、全てを保留にして、見入りました。

そうしておいてよかった。あれから1週間、もう雨が降っていることを話題にするのも気が滅入るほど雨が降り続いています。この前、娘の仲良しファミリーとご飯を食べた時に、彼らも今年の長雨を嘆いていました。

「でもこの雨のおかげで秋には美味しいお米が食べられるのだから。」と言ったら、
「日本人はみんなそう言うのよね〜。」とフランス人同士うなずき合っていました。
そうか、「美味しいお米のため」って日本人らしい発想なのね。

さて、素晴らしい夕焼けのあとのディナーはル・クルーゼづくしのテーブルになりました。ココットエブリィでスパイスを加えた肉を煮て、赤いココットに合わせて食器も赤で。元気が出るのでテーブルの赤は好きです。
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ル・クルーゼが代表するような鋳物鍋というのは重いものです。重いからこそじっくりと食材から美味しさを引き出してくれるのです。現代の流れと逆行するようですが、時間をかけて料理する、時間が料理をおいしくすると言うプロセスを大切にしている鍋なんです。

結婚した時からル・クルーゼを愛用していて、それは流行とかおしゃれとか、そういう理由ではなく(もちろんおしゃれなお鍋もたくさんありますけれど)フランスの義母やおばあちゃんは人が来るときはじっくりと煮込み料理をしていて、そうやって時間をかけて料理をすることがおもてなしだと身にしみて感じたからです。もちろん、自分や家族のためにも、じっくり煮込み料理もします。そういう料理は、はったりがなくて優しい味になります。そういう料理が一番好きなのです。

夏になるとなかなか何時間もかけて煮込み料理をしなくなります。でもちょこっと煮込みたい料理に使えるル・クルーゼが必要になりました。せまいキッチンのガス台でも他の鍋から場所を占領することなく、活躍してくれる寸胴なココットエブリィがうちに来ました。

私が選んだのはもちろん、元気が出る赤。
出しておいても可愛いし、ご飯を炊く(とうもろこしご飯、リゾット風にパルメザンを加えたもの、しょうがご飯などなど)、汁をたくさん残したい肉じゃがのような煮物、さつまいもをアルミに包んで焼き芋風、揚げ物、という風に使い道が和洋折衷の食卓を囲む私たちの食生活にマッチしているので、しまう暇がなくなりました。

もうすぐフランスに巣立つ娘の引越し準備をしていて、日本から何がほしい?と話していました。
「そうだ、あの鍋で炊くごはんは本当においしいよね。あの鍋がいい。」
と娘が希望したのがココットエブリィでした。
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初めての一人暮らし、そしてフランス暮らし。和食が恋しくなったとき、ご飯を炊いたり、一人分だけスープやシチューを作ったり、煮物をしたり。
彼女が選んだのは、ソレイユという名前も可愛いこの色。まだ見ぬ、一人暮らし空間の中に最初に置く色はやはり元気になる色でした。
この色を出発点として、テーブルマットや食器や、ベッドカバーやリネン類を決めていくことになりそうです。

今、娘は、ココットエブリィを使いこなせるよう、毎日特訓中です。鬼教官のもとでね!

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by grandeN | 2019-07-12 11:32 | Les enfants 子供達 | Comments(0)

【フランス大使館で卒業式】

この前の投稿で、マクロン大統領が演説をしたその同じ場所で、在日のフランス学校の高校卒業式が執り行われました。大使公邸ですので、入り口では厳重なセキュリティチェックを受けます。中に入ると、少し和を感じさせる(大きな書や、襖があるんです。)フランスのエスプリがいっぱい詰まった大使公邸の広間。

入ったところのカウンターで、ウェルカムドリンクが振る舞われます。ここではノンアルコール。ドリンクを片手に気の向くまま、知り合いやお世話になった方々にご挨拶。芝生の美しいお庭にも出ることができます。
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卒業式といっても堅苦しいことは一切ありません。まずはフランス大使から、今年のバカロレアの結果と総まとめ。そして卒業生たちに門出の言葉。

次に、試験合格のメダルを一人一人受け取ります。その時に、試験の成績まで発表されちゃう。

そして、卒業生の言葉。日本だったら、入念に生徒会長的な優秀な生徒と先生が事前に打ち合わせるのではないでしょうか。フランス流は、「スピーチしたい人は副校長にメールを送ってください。」と言われて、希望者は誰でもスピーチできます。といっても、試験の終わりとスピーチする日がとても近いのでなかなか多くの生徒から希望はでません。それに、大使、校長、先生、親などが集まったところで、スピーチするのは勇気がいることです。今年は女の子三人がスピーチしました。とても良いスピーチでした。
(フランス大使が、そのあと「君たちは素晴らしい。男子生徒もっと積極的になりなさい。」と言ってました。)

そして今年で退職される先生の音頭で乾杯。乾杯のタイミングを計って、フルート型ではなく、クラシカルなクープ型のグラスでシャンパンがサービスされます。
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クープの向こうに、先生、校長、大使の姿。

そのあとは、前菜からデザートまでフランス人シェフによるフィンガーフードのビュッフェ。どれもとても美味しかったそうですが、私たちはディナーを予約していたので、カクテルのみで失礼しました。カクテルパーティーと招待状に書かれていましたが、十分食事のできるビュッフェでした。そして人々は楽しく語らいつづけました。

幼稚園から通った学校を離れるのは少し寂しいですが、新しい学校への期待でどの生徒も輝いていました。私は大使公邸ということもあり、少し気が張ってセンチメンタルにはならずにすみ、機嫌よく皆さんとサヨナラすることができました。
家に帰ってきてその様子を反芻しながら、やっと寂しさがこみあげてきました。

卒業おめでとう!これからが本番だよ!


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by grandeN | 2019-07-05 12:49 | Les enfants 子供達 | Comments(2)